各社フルサイズミラーレス一眼が揃いましたが、その発表時、フランジバックを強調するメーカーも多かったと思います。
簡単に説明すると、フランジバックとはレンズマウントのマウント面から、イメージセンサーまでの距離のことを言います。
今回は、この距離がカメラの性能にどう影響してくるのか、何が良いのか見ていきたいと思います。
イメージセンサーの位置
カメラ本体上部を見てみると、下のようなマークが見つかると思います。

これは撮像面マーク(距離基準マーク)と呼ばれ、カメラに設置されたイメージセンサーの位置を示すマークになります。
ほとんどのレンズ交換式カメラの本体上部に記されており、そのラインの下部に撮像素子があることを示しています。
(フィルムカメラの場合はフィルム位置を示しています)

上図のようにこのライン上にセンサーがあるんだなと確認できるわけです。
フランジバック
昨年、各社フルサイズミラーレス一眼を発表、発売した際、フランジバックも注目されました。
先ほども説明しましたが、フランジバックはレンズマウントのマウント面から、イメージセンサーまでの距離のこと示しています。
型番 / メーカー | フランジバック |
Z6 / Nikon | 16mm |
EOS R / Canon | 20mm |
α7III / SONY | 18mm |
LUMIX S1 / Panasonic | 20mm |
上の表はフルサイズミラーレス一眼での各メーカーのフランジバックをまとめたものです。
NikonのZシリーズ発表時、フランジバックの短さがとても騒がれました。
では、フランジバックの長さは何に影響してくるのでしょうか。
より明るいレンズが作れる

上図のように、同焦点距離のレンズでもフランジバックが短いと光の差し込む角度に余裕がうまれます。
どういうことかというと、もっと大きな……大口径レンズ(F値が低く、明るいレンズ)も対応できるということです。
マウントアダプターで対応レンズが増える
フルサイズミラーレス機でなぜこんなにもフランジバックが注目されるのかと言うと、ミラーレスなので必然的にフランジバックが短くなる為です。
images. Wikipedia 引用
上図にて、上のカメラが一眼レフで、下のカメラがミラーレス一眼になります。
一眼レフよりもフランジバックがとても短くなっていることがわかると思います。
さらに、一眼レフのマウントとミラーレス一眼のマウントまで距離がありますが、この距離をとあるアイテムで埋めることで、一眼レフのレンズが使用出来るようになります。
違う規格のレンズを同じ焦点距離で利用できるようにするアイテムをマウントアダプターと呼びます。
フランジバックが短いと、よりフランジバックが長いカメラのレンズを使用出来る余裕(距離)がうまれるわけです。
2019年のCP+にてEマウントレンズ(SONY)をZマウント(Nikon)で利用出来るマウントアダプターがとあるメーカーから発表されたのが話題になりました。
Nikon Zシリーズのフランジバックが短さが際立ちますね。
まとめ
フランジバックについてはより光学的な解説がありますが、ざっくり理解しているだけでほぼ問題ないと思います。
短ければ良い!というのではなく“短いとこんな利点もあるんだね”くらいで大丈夫です。
ただこういう背景を知っておくと、レンズやマウントアダプターを購入する際、選択の幅が広がるので、カメラ選びがより楽しくなりますね。
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