フジフィルムのX-T3がとても売れてるみたいですね。
各社フルサイズミラーレス一眼を発表し、ミラーレスカメラ市場がますます盛り上がっています。
そんな中、Nikonのフルサイズミラーレス機「Z6」「Z7」では記録メディアに「XQDカード」が採用され話題となりました。
このXQDカードとはなんぞ?と思った方も多いと思います。
実は私も知らなかったので、今回は、XQDカードについて調べてみました。
目次
次世代記録メディアXQDメモリーカード
XQDカードは、“長いこと”次世代の記録メディアとして注目されてきた記録メディアになります。
この“長いこと”というのは、もともと2010年11月にサンディスク、ソニー、ニコンによりフォーマットが発表され、一眼レフカメラ用として初めて採用されたのは2012年3月発売のニコン D4と意外と古いことがわかります。
D4(D4sでも採用)はプロ向けのフラッグシップ機だった為、一般的にその記録メディアが浸透することはありませんでした。
その後、Nikon「D5」「D500」というフルサイズ、APS-C機のフラッグシップ機でも搭載され、話題となりました。
今回もフラッグシップ機だったのですが、「D5」と「D500」は機能、性能含めカメラ自体がかなり話題を呼んだので、記録メディアも認知されたのだと思います。
ただ、他メーカーで積極採用されてきたわけではなく、Nikonユーザー以外は馴染みのない記録メディアとなってきました。
そして今回、シングルスロットとして「XQDカード」を採用したカメラを打ち出し、Nikonの初めてのフルサイズミラーレス機ということもありかなり一般的に知れ渡ったのだと思います。
高速読み書き
XQDカードの特徴は圧倒的な速さと言われています。
SDカードもクラスによっては高速なモデルがありますが、それを超える転送スピードを誇っているということで注目されてきました。
XQDカードもXQDカード対応のカメラも所持していないので、そのスピードを検証することは出来ませんが、メーカーが商品に記載している性能にて比較してみたいと思います。
記録メディア | XQD | SDXC(UHS-II) | SDXC(UHS-I) |
メーカー | SONY(QD-G64E J) | SONY(SF-G64) | SONY(SF-64UZ) |
商品画像 | ![]() |
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最大読み出し速度 | 440MB/秒 | 300MB/秒 | 95MB/秒 |
最大書き込み速度 | 400MB/秒 | 299MB/秒 | 90MB/秒 |
この表を見てわかる通り、XQDカードが高速なSDカードよりも早い転送速度を誇っていることがわかります。
補足 SDカードの種類
SDカードを見ると、U3、I、Class10、V30など色々記載されていて、どのSDカードが良いのかわからなくなることがあると思います。
SDカードの性能は、基本的にデータの書込み速度、読出し速度になり、この点を注意してみれば性能差を比較しやすくなります。
ちなみに、「UHS-II」や「UHS-I」は転送速度の規格で、さきほどの表を見てもわかる通り、「UHS-II」は「UHS-I」に比べて約3倍もの速さで転送できる仕様になります。(ちなみに、UHSとはUltra High Speedの略)
その他にもSDカードのクラスには、
・U3、U1
・V90、V60、V30
・Class10、Class6
というものがあり、数字が大きくなるごとに転送速度が速くなります。
カメラの仕様表等見ると、推奨SDカードが記載されているので、そのカードを使用すると良いです。
記録メディアの高速化の需要
私のような素人目でもわかるくらい、昨今のカメラは高性能化してきています。
記録メディアがカメラにどういった影響があるか。
書き込み速度は連写や動画撮影に
一枚一枚ゆっくり撮影するのであれば、最低限の速度を持ったSDカードであれば十分です。
容量さえ気にすれば良いわけです。
ただ、連写や動画撮影を目的として使用する場合、記録メディアへの書き込み速度が早くないと、そのカメラの性能をフルに活かすことができません。
いくらカメラが秒間〇〇で撮影可能!といっても、書き込み速度が遅いと、ブラックアウト(バッファ時間)する時間が長くなり、次への撮影までに時間が掛かります。
4Kなどの高解像度な動画撮影に関してはもっとシビアになり、書き込み速度が遅いと、録画出来なかったりします。(動画撮影の形式にもよります)
メーカーのカメラの仕様にて、この形式で保存するにはこれくらいの速度の記録メディアが必要ということは必ず記載されています。
読み込み速度はパソコンなどの転送に影響
パソコンやSDカードリーダーの性能も大きく影響してきますが、SDカードの読み込み速度が速いと、転送速度に影響します。
最近のカメラは高画素なモデルが多いことや、フルサイズ一眼などで撮影したデータや動画データは、1ファイルがとても大きくなります。
そういった大きなデータを素早く転送する為には、読み込み速度が早い方が良いことがわかります。
このように、カメラの性能が上がったことにより、記録メディアの性能も上げていく必要が出てきたわけです。
Nikonは昔からXQDカードを採用してきましたが、初のフルサイズミラーレス機でシングルスロットXQDカード対応に踏み切ったのも、高性能なカメラに対応した結果なのだと思います。
対応メディアの確認と、用途としての速度
XQDカードはそもそも使用している、使用したいカメラに対応していなければ全く必要のない記録メディアになります。
高速なSDカードはとても高額で、プロユースとして販売されていますし、これからも愛用されていきます。
自分がどういった被写体をメインに使用したいのか。
それに必要なカメラは?レンズが?そして記録メディアは?と考えていくと良いと思います。
昔よりも記録メディアは求めやすい金額になってきましたが、高速なモデルはまだまだ高額なので、金額と用途のバランスを考えつつ、記録メディアを選ぶと良いと思います。
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